NCCNガイドラインコメント
◎非ホジキンリンパ腫 close
NHLにおける支持療法
この NCCN ガイドライン日本語版「非ホジキンリンパ腫」は、日本血液学会 造血器腫瘍ガイドライン作成委員会が監訳・監修した。

腫瘍崩壊症候群に対する支持療法の記載は、ハイリスク因子やアロプリノールの投与期間およびラスブリカーゼの適応が明記され、簡潔でわかりやすい内容になっている。
B型肝炎ウイルス再活性化対策については、日本のガイドライン(日本肝臓学会)とは異なる部分も散見されるものの、HBs抗原陽性例に対する抗ウイルス薬予防投与および既往感染例(HBs抗原陰性かつHBコア抗体陽性)に対する定期的なHBV-DNAモニタリング(予防投与も選択肢)が明記され、最新のエビデンスに基づく内容となっている。モニタリングの間隔が、リンパ腫治療後は3ヶ月おきとなっているが、日本のガイドラインに従い、治療後少なくとも1年間は1ヶ月ごとに行うのが推奨される。また、ワクチン接種歴のない、HBs抗体単独陽性例(HBs抗原陰性かつHBコア抗体陰性)については言及されていないが、既往感染例として対策を講じることが望ましい。
また、C型肝炎ウイルス再活性化のエビデンスは十分ではないが、リンパ腫治療中のHCV-RNAモニタリングの必要性について言及されている。

(文責:日本血液学会 造血器腫瘍診療ガイドライン作成委員会)
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